溢れる


   きみという名前を持った清潔な海と交わる私のからだ

   唇のかさぶたにそっと触れてみる きみの体のここが先端

   妄想に "きみも私もコンピュータだったらいいのに" うつつを抜かす

   夕暮れのカーテンを集めて今日も帰りを待つさ ほどけゆく胸

   ベランダで流星群を探しても探しても無駄だって笑って

   色のない炭酸水に浮かぶ日々 檸檬とともに夜は更けたり

   頬を流れるこの水は結露した心根から来ている、と涙

   指先にきみの視線が絡んでく 止んでくれない胸の高まり

   よろこびもかなしみも私ときみで分け合っていきたいです、ずっと