のぞむ白さに嘘はつけない
どうせなら僕を殺してハルジオンきっと僕には耐えられぬ白
鈍色に膨らんだ僕の心では君を助けてあげられぬから
夏の日の白い白い朝顔が少年だったときの思い出
雨が降る六月六日たらちねの藤色の母まっ白の僕
クレマチスその白濁に残された淋しさの名を僕は知らない
少年の初恋の朝 体液で青むかなしさ十四の春
純潔の辛夷(こぶし)が僕を裏切って先に大人になってしまった