野ばら
ありふれた色でわたしをいっぱいに染め上げてくれ虫食いあじさい
花細(ぐわ)し、泣かないわたしは落っこちた桜を踏んでよわさを欲す
哀しみのレンズをこえて伏せた目が捕らえているのは野アザミですか
花曇り、わたしを責めてハルジオン 知らない 知らない 存在理由
わたしなど所詮にんげん きれいには咲けない、花にもなりきれない
自信などないけど言ってもいいですか、すきとかきらいとか感情論
口ずさむこのフレーズは木蓮が水溜まりへと入(い)ったときの音(ね)
色褪せたつらつらつばき 高音でうたっているのは負けたくないから