太陽が夏至点を通過し、
秋分点に至るまで



   初恋と忘れな草を手に入れた 笑ってください私のために

   昼顔を背にして歩く横顔は 花に混ざらぬきれいな青で

   耳鳴りのようにミンミンゼミの声 私もそこへ連れて行ってよ

   絶え間なく降り注ぐもの この恋の行く手を阻むギラリ太陽

   ランタナのような桃色 背に受けて次の言葉を待っている午後

   青嵐 せめて今だけ泣き止んで最後の「好き」が聞こえるように

   夕立が私の恋を攫ってく 十七才の夏は淋しい